| 業種 | 衛星通信 |
| 関連領域 | 宇宙安全保障、光通信技術、中軌道インフラ |
| 本社所在地 | つくば市、日本 |
| 設立 | 2016年 |
| ステージ | Series B |
| 累計調達額 | 12百万ドル |
| CEO | 東 宏充 (Hiromitsu Azuma) |
事業概要
ワープスペースは、中軌道(MEO:高度約2,000〜35,000km)に配置する光中継衛星ネットワーク「WarpHub InterSat」の開発を主軸とする。従来の電波による通信は、地上局との可視範囲が限定されるため、観測データのダウンリンクに時間的制約(タイムラグ)が生じる課題があった。同社は1.55μm帯のレーザー光を用いた衛星間通信技術を採用し、低軌道(LEO)の観測衛星から中軌道の中継衛星を経由して地上へデータを転送する。これにより、ほぼリアルタイムでの大容量データ伝送を可能にする。この技術は、災害監視、海洋監視、安全保障分野における即応性を飛躍的に高める。筑波大学での研究成果を基盤とした高精度なポインティング(捕捉・追尾)技術が核心であり、宇宙空間での光軸合わせという高度な技術課題の解決を目指している。
競争優位性
ワープスペースの優位性は、単なるハードウェア(光端末)の提供に留まらず、中軌道(MEO)を活用した「通信インフラサービス」としてのネットワーク構築にある。MEOはLEOに比べカバー範囲が広く、静止軌道(GEO)に比べ通信遅延が少ない。同社は、複数のLEO衛星からのデータを集約して地上へ送るリレー方式を採用することで、顧客である衛星運用事業者の地上局コストを削減する。また、日本国内の宇宙機関(JAXA)や筑波大学との密接な連携により、光通信の重要課題である「大気ゆらぎ」の補正や高精度なポインティング制御において独自のアルゴリズムを保有する。さらに、米国の宇宙安全保障市場を見据え、米国法人(Warpspace USA)を設立し、政府調達基準への適合を進めている点も、競合他社に対する戦略的優位性となっている。
創業者・経営陣
亀田 敏弘 (Toshihiro Kameda)
創業者・取締役会長筑波大学大学院 工学研究科 博士課程修了(博士(工学))
筑波大学システム情報系准教授。宇宙工学、構造力学を専門とする。2016年に筑波大学発ベンチャーとしてワープスペースを設立。超小型衛星の構造設計や宇宙環境下での材料挙動に関する研究に従事。同大学での研究成果を社会実装するため、民間主導の宇宙開発を推進する立場をとる。
常間地 悟 (Satoru Tsunemachi)
共同創業者筑波大学 卒業
筑波大学在学中に起業。複数のベンチャー企業立ち上げに参画。2016年のワープスペース創業に共同創業者として参画し、CEOとして事業戦略、資金調達を牽引。2022年にCEOを退任し、現在は取締役として戦略策定に関与する。
取締役・アドバイザー
| 氏名 | 所属 | 専門 |
|---|---|---|
| 森 浩一 | 名古屋大学大学院 教授 | 推進工学・宇宙輸送システム |
| 秋山 演亮 | 和歌山大学 教授 | 宇宙政策・宇宙利用 |
主要プロダクト
| 名称 | 状態 | 概要 |
|---|---|---|
| WarpHub InterSat | Dev | 中軌道に配置する光中継衛星ネットワーク。低軌道衛星からのデータを光通信で受信し、地上へ即時転送するサービス。 |
| Warp-A | Dev | 小型衛星向けの光通信端末(User Terminal)。 |
本ページの情報は公式発表・信頼性の高い報道に基づき記載しています。推定値は含まれていません。 情報の正確性について万全を期しておりますが、誤りや更新の遅延が生じる可能性があります。 投資判断はご自身の責任において行ってください。
Deep Space 編集部