スタートアップ図鑑

York Space Systems

ヨーク・スペース・システムズ

宇宙安全保障Acquiredアメリカ
www.yorkspacesystems.com
業種宇宙安全保障
関連領域衛星通信、衛星データ観測
本社所在地Denver、アメリカ
設立2015年
従業員数400名
ステージAcquired
CEODirk Wallinger

事業概要

York Space Systemsは、標準化された衛星バス(衛星の基盤となる機体)の設計・製造および運用を垂直統合で提供する。主力製品の「S-Class」プラットフォームは、ペイロード(搭載機器)を問わず共通して使用できる設計となっており、従来の衛星開発で一般的だった個別設計を排除した。これにより、発注から納品までのリードタイムを数年から数ヶ月に短縮し、製造コストを大幅に削減することに成功した。同社は「宇宙のフォード・モデルT」を目指し、政府および商用顧客向けに、低軌道(LEO)におけるメガコンステレーション(大量の小型衛星群)の構築を支援している。特に米国国防総省の宇宙開発局(SDA)が進める「増設型戦士宇宙アーキテクチャ(PWSA)」の主要サプライヤーとして、ミサイル追尾や通信を担う衛星の量産を担っている。

競争優位性

Yorkの競争優位性は、徹底した「標準化」と「製造キャパシティ」にある。第一に、衛星バスの設計を固定化することで、サプライチェーンの固定化と部品の在庫化を実現した。これにより、他社が数年を要する納期を数ヶ月に短縮している。第二に、デンバーに「製造・統合センター(Manufacturing and Integration Center)」を保有し、年間数百基規模の衛星を量産できる体制を構築している。第三に、米国政府(特にSDA)との強力な契約実績である。SDAのTranche 0、Tranche 1、Tranche 2において累計100基以上の受注を獲得しており、政府の厳しいセキュリティ基準と信頼性要件を満たしつつ、低価格を実現している点は、新規参入者に対する高い障壁となっている。また、AE Industrial Partnersの傘下に入ったことで、防衛産業におけるネットワークと資金調達力がさらに強化された。

創業者・経営陣

Dirk Wallinger

CEO / 共同創業者

University of Arizona(アリゾナ大学)機械工学士

Lockheed Martin(ロッキード・マーティン)にて、Orion(オリオン)宇宙船やGeoEye-1(ジオアイ1)など、複数の政府・商用衛星プログラムのリードエンジニアを歴任。衛星設計におけるコスト構造の抜本的な改革を目的としてYork Space Systemsを設立。複雑な一品生産の衛星製造から、標準化されたプラットフォームによる量産モデルへの転換を主導した。

Charles Beames

Chairman / 共同創業者

Georgetown University(ジョージタウン大学)修士(国家安全保障戦略)

米国国防総省(DoD)にて、戦略・情報・宇宙プログラム担当の副次官補を歴任。その後、Vulcan Aerospace(バルカン・エアロスペース)のプレジデントとしてStratolaunch(ストラトローンチ)等のプロジェクトを指揮。政府調達の要件と民間技術の統合に精通している。

取締役・アドバイザー

氏名所属専門
Peter CannitoAE Industrial PartnersPrivate Equity / Defense Strategy

主要プロダクト

名称状態概要
S-ClassOperational3軸制御の標準衛星バス。質量65kg〜175kg、3〜5年の設計寿命。標準化されたインターフェースにより、多様なペイロードを迅速に統合可能。
LX-ClassOperationalS-Classの大型版。最大500kgのペイロードに対応し、より高い電力供給と高度な熱制御能力を備える。

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Deep Space 編集部