主要

内閣府、宇宙基本計画工程表を改訂——SDA衛星2026年度打ち上げ・航空宇宙自衛隊へ移行

内閣府

ポイント解説

  • 1.SDA衛星の打ち上げと航空宇宙自衛隊への改称は、日本が宇宙を安全保障の主戦場と位置づける歴史的転換である
  • 2.防衛費GDP比2%への引き上げに伴い、宇宙関連予算は2027年度までに年間5,000億円規模に拡大する見通しだ(防衛省試算)。SDA衛星は静止軌道からの監視を担い、米国のSpace Fenceシステムとの連携も計画されている
  • 3.SSS No.141(安全保障)およびNo.155(SSA/SDA)の人材需要は、航空宇宙自衛隊の創設に伴い急増する。防衛産業・IT業界からの転職経路が明確に開かれつつある

内閣府が宇宙基本計画工程表を改訂。SDA衛星2026年度打ち上げと航空宇宙自衛隊への改称準備を明記。日本の宇宙安全保障体制の歴史的転換

内閣府の宇宙開発戦略本部は2025年12月24日、宇宙基本計画工程表(令和6年度改訂:日本の宇宙政策の具体的な行動計画)を決定した。2026年度のSDA(宇宙領域把握:他国の衛星やデブリの動向や意図を把握すること)衛星打ち上げ、MMX探査機(火星の衛星を探査する探査機)の打ち上げ、航空宇宙自衛隊(航空自衛隊が宇宙領域での活動も担うことを示す新しい名称)への改称準備を柱とする。

SDA衛星の打ち上げ

防衛省は2026年度に宇宙領域把握(SDA)衛星を打ち上げる計画だ。静止軌道(地上から見て常に同じ位置に留まるように見える、高度約36,000kmの軌道)上から、他国の衛星やデブリ(宇宙ごみ)の動態を光学望遠鏡で監視する。従来のSSA(宇宙状況把握:他国の衛星やデブリの位置や動きを監視すること)を拡張し、衛星の運用状態や意図まで分析するSDA能力の獲得を目指す。

キヤノン電子が衛星の製造を受注したと報じられている。防衛省にとって初の専用宇宙監視衛星となる。

航空宇宙自衛隊への改称

航空自衛隊は2027年度に「航空宇宙自衛隊」に改称する方針だ。宇宙作戦群を格上げし、将官(自衛隊の上級幹部)を長とする宇宙作戦団(仮称)への再編を2026年度末までに完了させる。宇宙作戦を航空作戦と並ぶ主要任務に位置づける。

日本の宇宙安全保障体制の転換

工程表には、日本人宇宙飛行士の月面着陸実現(米国人以外で初)や、2031年度のMMXサンプルリターンも明記されている。宇宙安全保障構想(2023年策定:宇宙空間を安全保障上重要な領域と位置づけ、その利用を守るための国の考え方)に基づき、宇宙を「安全保障の重要な領域」として位置づける政策が具体化しつつある。NEC、三菱電機、IHIなど防衛・宇宙関連企業にとって、SDA衛星やミサイル防衛関連の受注拡大が見込まれる。

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**出典**: 内閣府 — 宇宙基本計画工程表(令和6年度改訂) — 2025年12月24日

**関連する宇宙スキル標準(SSS)**: No.141(安全保障)、No.155(SSA/SDA(宇宙状況把握))、No.2(戦略策定)

掲載元:内閣府 · 参照リンク

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