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Astroscale ADRAS-J、世界初のデブリ接近ミッション完了——デオービット開始

Deep Space 編集部2分で読了

該当する宇宙スキル標準

NO.155 光学センサNO.153 宇宙保険NO.52 航法設計・解析

ポイント解説

  • 1.商業デブリ除去の世界初の実証成功は、宇宙環境の持続可能性を市場原理で担保する時代の到来を意味する
  • 2.軌道上デブリは3万個超(ESA推計)に増加し、衛星衝突リスクの経済的損失は年間数十億ドルに達するとの試算がある。アストロスケールの時価総額は2025年の東証上場以来、約3倍に拡大した。デブリ除去市場は2030年に30億ドル規模と予測されている
  • 3.SSS No.155(SSA/SDA)およびNo.153(ロボティクス)は、デブリ除去事業で最も需要の高いスキルだ。製造業のロボット制御エンジニアに宇宙への転身機会がある

アストロスケールのADRAS-Jが世界初の非協力デブリ15m接近ミッションを完了しデオービット開始。日本発スタートアップがデブリ除去市場を先導

アストロスケール・ジャパンは2026年3月、商業デブリ除去実証衛星「ADRAS-J」のミッション運用を完了し、デオービット(軌道離脱)を開始したと発表した。非協力的なロケット上段への自律接近を世界で初めて達成した歴史的ミッションだ。

ADRAS-Jの成果

ADRAS-Jは2024年2月に打ち上げられた。以来、日本のH-IIAロケットの使用済み上段(非協力物体)に対し、段階的な接近を重ねてきた。長距離接近、近接画像撮影、フライアラウンド観測を実施し、最終的に15メートルまでの接近に成功した。自律衝突回避能力の検証も完了した。

軌道高度を自然減衰と大気圏再突入が可能な水準まで降下させ、5年以内に大気圏に再突入する見込みだ。

ADRAS-J2への展開

後継ミッション「ADRAS-J2」は2027年度の打ち上げを予定する。同じロケット上段に再接近し、自社開発のロボットアームでデブリを捕獲・除去する計画だ。JAXAの「商業デブリ除去実証」(CRD2)プログラムの一環として実施される。

日本が先行するデブリ除去市場

軌道上のデブリは3万個超(ESA推計)に達し、衛星運用への脅威が増大している。アストロスケールは東京に本社を置き、英国・米国にも拠点を展開する。日本発のスタートアップがデブリ除去という新市場で世界をリードする構図は、宇宙産業における日本の強みを示す。保険・法務分野でもデブリ除去の制度化が進んでおり、関連市場の拡大が見込まれる。

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**出典**: Astroscale — ADRAS-J Mission Completes Operations, Begins Deorbit — 2026年3月

**関連する宇宙スキル標準(SSS)**: No.155(SSA/SDA(宇宙状況把握))、No.153(ロボティクス)、No.52(軌道設計・解析)

掲載元:Astroscale · 参照リンク

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